安全な食品とそれぞれの役割
野山の草木には虫がつかない。
でも田畑となると虫や病原菌に見舞われる。
これが自然の野山と田畑の違いです。
虫がつく理由の大きな原因は肥料を使うこと。肥料を使えば虫や病原菌を呼び込む。これが無肥料無農薬・自然栽培の考え方です。
肥料とは自然な作物の成長スピードを人為的に早めること。それはより早くより多くを求める行為と言えるでしょう。
人間で言えば幼児の時から成長促進剤を与えて速やかに成人させようとすることと同じでしょう。
このように自然界の摂理に対してスピードを求めれば虫や病気が反自然なものと判断して駆逐しようとする。
それを農薬を使って抹殺していく、それが現代農業の偽らざる姿です。
その際、犠牲になるのは味と安全性。そして今食べものの安全性の確保が確固たるニーズとして作り手に求められているわけです。
無農薬の作物、無添加の食品。これらをもっと買いやすく当たり前のものにしていくためには作り手の意識と暮らし手の意識が高まることが必要です。
よりたくさん、より早くではなく、より安全で質が高い、このような食材がまともに評価されることが必要条件になるのです。