自然栽培の敵は虫ではなく衝動!?
肥料も農薬も一切使わない自然栽培において、虫や病気は悪者ではありません。
通常の農家から見れば憎き敵!
でも自然栽培では土やタネに残った農薬や肥料を掃除してくれるありがたい存在。
そのように考えるわけです。
原因あって結果あり、この通りに土やタネに問題があるからこそその解決のために虫や病気は発生する。
でもそれは分かっちゃいるけれど・・・、そう思ってしまうことも事実なのです。
ウチの畑のちりめんからし菜。
サラダでもおひたしでも美味しい野菜なのですが、最近黒い虫がつく。それらが葉っぱを食べてしまうわけですが、それを黙ってじっと見ているのは実に忍びない・・・。
思わず殺戮の衝動に駆られてしまいます。農薬は絶対に使わないけど、手で除去してしまおうか?
日々畑でそんなことを悩んでいるわけです。
虫は土やタネの問題を知らせるメッセンジャーだから王道的には食べるに任せれば良い。でもやっぱ惜しい・・・。
常にこの葛藤です。
あまりに大量にいる場合はさすがに払い落としたり潰してしまうこともありますが、ほどほどならそのまま為すがままにさせる。
じっと黙って見ているだけ、それは実にしんどいことでもあります。
頭ではわかっているものの気持ちがついていかない。このような葛藤を乗り越えてこそ素晴らしい作り手になれるのでしょう。
毎日試練です。